昭和の忘れもの。

1960年生まれの青ん坊語り。

ブレードランナー2049 正直ガッカリ。(ネタばれ少々)

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トピック「ブレードランナー2049」について

極上爆音映画館と言えば立川!

(私はこの映画館初めてでしたがいい音響!まちがいなし)

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今回ブレードランナー2049をツマさんと観てきました。

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映画館内はこんな感じでとても見やすい。シートもゆったり。

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映画の内容は、

 

ひとことで言うなら「愛のない」映画でした。

 

以下詳しい感想です。

 

※注意:少々ネタばれあります。大事なところは書いてないつもりですが。細かな部分も前知識無く観たい方はご遠慮ください。

 

 

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冒頭の映像と運びはとてもよかった。

もちろん音響もバッチリ!

 

「あー、奇跡ね。奇跡。」(いいね、今回のテーマ)

 

みたいな感じで、頭の中でグルグルと3パターンくらいの「奇跡」についての展開を想像しながら進んでいきました。

 

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今回はデッカード(ハリソン・フォード)があの逃避行から30年後の世界。

 

 

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主人公の若い二人もなかなか魅力的! 

 

ところが1時間もすると眠い。

 

話がどこへ行くのかよくわからなくなってきた。

 

さらに後半に向かうと「これはどういうクライマックスになるの?」とか要らぬことばかりが頭の中をかけめぐっていきます。

(ふぁー、、ねもい。脳内整理がしづらい運び)

 

なんてウトウトしながらもがんばって観ていました。

 

ところが、推定していた3パターンと関係ない方へ展開していきます。

ドンドン出口の見えない方向へ。。

(いろんな問題提起はわかったけど、終末で一気に解決してくれるんだろうか?)

観ていて作品に対する不安がつのりますw

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アメリカのソープドラマにありがちな、問題が解決しないまま次つぎと問題が起こって、いくつもの問題がラストのクライマックスで一気に解決するカタルシスを期待しつつも、、眠いなぁ・・と。

 

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ときおり画面いっぱいのすばらしい映像と音響、BGMの迫力で気をもたせつつ、その【多問題一気解決】なクライマックスを待つ。

 

その脚本の妙?が、、無かった。

 

最後の最後まで救いがない。なんだこれ?結論ぼやかしてる?

 

いやいやフランス映画でもこんなのないぞ!!

 

これは作った人たちに文句言いたくなるわ!

ってことで以下文句w

 

プロデューサー、監督指揮者に愛が足りない。

いや、もっと言えば。

本当の愛を知らない人たちで作ってる。

百歩譲って、「愛を知らない人向け」に作ってる?

(今はそれがヒットするんだと勘違いしている?)

 

と言うのが見終わったときの率直な感想。

 

いっしょに観たうちのツマさんは「作った人がレプリカントなんじゃないの?」と辛口なコメントを述べておられましたw

 

 

 

前作にあった【絶望と刹那と愛】が・・無い。

 

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【例えて言うなら】

昔、旅先で行ったレストランのフルコース。お店は風変わりだったけど、すばらしい料理の数々。食べ終わった時には、豊かな風味を含んだ料理の数々+たくさんの創意工夫の中に、シェフの愛を感じるほど。

そこで、また食べたいと思ったまま30年が過ぎていつの間にか閉店。ところが新しいシェフを招いて新装開店とのこと。

 

うれしくてツマを連れて行ってみた。

メニューには昔の料理を思い出させてくれる個性的なコースがあって、さっそく頼んだ。30年前と同じような食材を使ったコース料理。食器もテーブルも店の内装も30年前よりもグレードアップしている感じ。

 

ところが、、出てきた料理には何かが足りない。まずくはないけど、食材ひとつひとつにかける手間が足りてないのか、ソースがダメなのか?下味がダメなのか?よくわからないけど。

2皿目、3皿目と食べていくと、(あれ?まとまりもない)

それでも最後のメインとデザートまで食べたら、大満足が待っているのか??と思ったら、最後まで単一な味付けと手間の掛け方が間違ってる料理を食べさせられてお腹はいっぱいになったけど、不満だらけ。

 

これって、大事な何かが足りなくない?

 料理への愛もお客への愛も無い。

 

すてきなお店なのに料理はダシが利いてない。塩味は塩だけ。サラダはマヨネーズだけ。食材は冷凍?なんとも単調な味付けでダシが利いてない。だからバランス悪い。野菜も肉も魚もどの皿もステキな盛り付けなのに満足感がない。

 

そんなコースを時間かけて、しっかり食べてしまった感じ。あぁ。。

 

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※こちらは拾い画像。もし、こんな見た目で、どのお皿の料理も美味しくなかったら、、ほんとガッカリすると思うんですねぇ。。

 

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帰宅して、冷静になって考えた。

①プロット(設定、世界観、主要人物)がすばらしい
②映像表現(特撮、音楽、音響効果も含む)がすばらしい。
③ストーリーに深みがない。。

結局、愛が足りないんだ。と結論づけているうちにちょっと別の考えが浮かんだ。

 

もしかしたら?

 

最初に書いた脚本のとっても、大事なところが何箇所もカットされてしまったか?

撮影された場面の極めて重要なところが何箇所もカットされてしまったか?

リドリーがOKを出した後、肝になるような場面が数箇所変更がなされてしまったか?

 

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と言うのは、話を盛り込み過ぎな感じがあって、どれもすっきりと解決しないなまま映画はエンディングとなる。

 

その盛り込まれた話の多くは【支配者層:被支配者層】のこと、体制批判、革命・独立とか。。そのあたりの場面は編集にあたって何か重要な部分が変更された?とか。。

 

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なんてことまで考えてしまった。だって主人公が7デッカード3で、ラストはデッカードの話でしめる。で、主人公のラストシーンはなんだかもやもや。。バランス悪し。

 

だからデッカードの逸話があと2,3はあったのではないか?とか、革命を唱えた連中との絡みがあったのか?などと、深読みした。

 

え?かばってる?買いかぶり??いやいや、それだけ好きなんですよ。

 

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少なくとも、前作のデッカードレプリカントを倒す時に痛みをともなっていた

それを観客も感じて感情移入していた。

 

もっと言えば、途中からレプリカントにも感情移入できた。

だからハトが羽ばたくときに目頭が熱くなったのに。。

 

 (おわり)