「スパイの妻」Netflixにて鑑賞
「スパイの妻」
2020年10月の作品だそうです。
私はとても面白く拝見しました。
一言で言うなら「ショーシャンクの夫婦版」だと思いました。
舞台は太平洋戦争前の日本に始まり、その後迎える終戦。
高橋一世演じる「福原」と言う男。
福原は生糸を扱う貿易商と言う商売柄、海外の(世界の)動きと日本の内情を熟知している頭の切れる実業家。
その福原が甥と一緒に満州に行った際、日本のある闇を見てしまい、そしてひとつの決意をする。
夫が何を考えているのか?問いただす妻。
スパイの容疑をかけられている夫の計画。
一緒に実行していく妻は、窮地に追い込まれる。
愛する人と幸せになるための仕掛け。トリック。
敵をだますには、まず味方(観客?)からと言った凝ったトリックの根底に流れる愛とわずかな光=希望。
夫の書いた功名なシナリオ。
クライマックスで「あ。」と呼吸が止まる。
まさに「お見事!」
監督は名匠黒沢清。
脚本、演出、映像関連などすばらしい映画でした。
とりわけ夫婦お二人の好演は秀逸のひとこと。
↑露店で舶来品の高級時計を買うシーン。2人は違う未来を見ながらも?今までになく幸せな瞬間。(ヌーベルバーグっぽい)
※蒼井優さんのセリフ回しが、「原節子さんのような口調」で、ほんとにアノ時代の女性が話しているように思えるほど。
※高橋一世さんのスーツの着こなしがカッコ良すぎて、男の私から見てもため息もんでした。
数学1 共通テストの難題
数学が難しすぎた
数学のテストのあとに泣き出す子もいた
共通テストの数学の出題についていろんな話が散見される。
私の兄はずっと英語の教諭でした。(私は違いますけどね)
で、中間テストと期末テストで極端に平均点が違うテストを実施していた。
この目的はわかりやすい。
平均点が高い(易しい)テストを作るときは
「生徒がどのくらい学習してきたか?」
「どの生徒が基本的なことをわかっていないか?」
を見たい時。
逆に平均点が低い(難題の多い)テストを作るときは
「どのくらい英語のセンスがあるか?」
「どのくらい国語的な能力があるか?」
を見たい時。
例えば
10の英文の中にわからない単語が半分あっても、中から「キーワード」を見つけ出して英文の内容を把握する語学力があるのか?を測る目的。
普段90点以上取る子が学年で10人いても平均点が30点くらいのテストをすると50点から80点くらいに分布が広がって、?その差は語学的なセンスだったり想像力だったりする。
もしくは、書かれている英文(長文)と一致する単語が全然なくても内容をよく理解している人にだけ導かれる正解があるなど。平たく言えば総合力(実力)が試される。
のような、、短絡的な解き方のテクニックではたどり着かない解を求める問題はだいたい難問とされます。
話もどって、、今回の大学入試の共通テストで数学が難しかったということは
過去問を解いてきた「練習量」を測るのではなく論理的な思考、つまり「数学的なセンス(実力)」を測りたいという意図があったと思います。
(問題は一部しか見ていませんが)
これは新しい難関を論理的思考で解き明かしていく力を出題側が望んでいる証し。
5年10年先に理数系の学部の出身ですという修士号を持つ人には「新しい難問に対してどれだけ論理的な思考で解を見つけていくのか?」が問われる時代がやってくるはずと言ったところでしょうか。
とは言え共通テストによる大学受験となると、単純に平均点が低くなったからと言っても、それが直接合否に結び付くかどうか?はまた別の話です。
その理由は数学だけでなく、総合的な力を見るのが受験だからです。
とは言え、東大の理系などのトップを狙っていた受験生には合否が分かれるところとなったのでしょう。