先日、若いゲーマー君に見てほしい映画15作品ってのをブログにした。
そしたら、100選ってのも作ってほしいと言われて、さすがに100作並べるのはどうか?と思って書くを躊躇していたんだけど。
いくつかカテゴリー分けして並べていくならできるかな?と思って思いつくままに書いてみる。まずはその1番目。
【邦画】
・砂の器
個人的には邦画ベスト3に入る傑作。やっぱり若い世代にも見てほしい。「人を殺す動機」というもの自体が重い。高度経済成長の日本の影を書いた原作をすばらしい演出、脚本、カメラ、キャスト陣を通じて名監督が作りあげた傑作。
BGMの本多俊之のサックスと映画のはこびが秀逸。テーマも面白いし、伊丹作品の中なら「あげまん」「たんぽぽ」「お葬式」などどれも傑作だが、このマルサの世界観が好き。
昭和30年代あたりの東京の下町で起きるいくつかのエピソード。微笑ましくもあり、人情に涙する物語。原作のマンガをよくここまでの形に昇華したものです。落語の人情噺を聴いているかのようです。すばらしい。
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・天国と地獄
世界のクロサワとか言われているけれど、なんとなく白黒の時代までのような気がするんですね。これは原作が何よりすばらしい。もちろん映画もいい。冒頭のシーンは忘れられない。
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・羅生門
もうひとつ黒澤監督のもの。何より、絵がいい。さすがです。活劇として人気のあった(興行成績のよかった)七人の侍とか用心棒とか隠し砦・・より好き。
観後感がいい。この一言につきます。大ヒットなのでテレビ放映も何度もされているから観た人は多いとは思うけど、今20歳くらいの人たちはどうなんでしょう?
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・復習するは我にあり
緒方拳さんがすばらしすぎる。今村監督の描きたかったことの半分以上は主演男優が銀幕いっぱいに伝えてくれていたと思う。
震災とか、復興とか、あまり考えずに観てほしい。映画って娯楽でいいと思うから。ジェイクシマブクロの音楽と蒼井優さんの演技がすばらしい。もちろん松雪泰子さんもステキです!
ラヂオ劇を作る最中のドタバタ劇。三谷作品の中ではこれとテレビシリーズの「HR」くらいしか評価していない。この二つはおすすめ。え?有頂天ホテル?まったくオススメしませんw
・男はつらいよシリーズ
この話の良さは、正直今の若い世代にはわかりにくいかもしれません。フーテンという言葉はとうの昔に死語ですし、寅さんみたいな人は現代には、まずいない。こういうキャラの話は落語の世界でも言えることですが。。それでも「気持ちがわかる」からヒットが続いたわけで。。
どうして毎回ゲストの美女(マドンナ)たちが寅さんのことを好きになるのか?そして好かれた寅さんの行動は??と言ったあたりを半分でも理解してほしいなぁと思うのですが、、難しいかなぁ。。すべて「男はつらいよ」のひとことに集約されていると思うんですが。ちなみに浅丘ルリ子さん演じるリリーが登場する回が私のお気に入りです。
思いつくままに10作並べてみて。
他にも「生きる」とか「24の瞳」とか白黒時代の秀作もありますし、私の大好きな是枝監督の「空気人形」「海街ダイヤリー」のように趣味(評価)がハッキリと分かれるもので大好きなものもあります。また奇怪な小説「ドグラ・マグラ」の映画版や夏目漱石を独自の世界で描いた「それから」、アクション系の「蘇る金狼」、単館系でヒットしたシュールな邦画の代表作「ツィゴイネルワイゼン」なんてのも好きなんですが、今の20代30代の人たちに見てほしいなぁという観点で10作を選んでみました。もちろん10代の人にもオススメです。