休日に見たNetflixの映画。2人のローマ教皇。見ごたえ十分な大人の映画でした。
話を簡単に書くと、実話にもとづいたフィクションで。
2005年に教皇ヨハネ・パウロ2世が死去。そしてドイツのベネディクト16世(ポスター写真左)が選出される。
何せ、教皇選出についてなど、まってくもって知らなかった私。冒頭から入り込みました。
※大好きなアンソニーホプキンスが好演!
その後、数年経って、マスコミによる「幼児への性的虐待」の発覚もあり、ベネディクト16世には大変な出来事が続く。
生存したまま退位(700年ぶり!)を決めたベネディクト16世と次の教皇となるベルゴリオとのやりとりがペイソスあふれた形でていねいに描かれている。
※アルゼンチンに住むベルゴリオは明るいラテン系?(ジョナサン・プライス)
そして2013年に南米から初の教皇が誕生し、ベネディクト16世は生存したまま退き「名誉教皇」となる。
この2人がとても対照的で会話がかみ合わないところがとても面白い。(わざと話をそらすところも意図的で惹かれる)
・ドイツ出身とアルゼンチン出身。
・「教義の番犬」と言われるほどの権威保守派と革新的な考えのもとの庶民派
・「人嫌い」と「人大好き」
まぁ、そこここに2人の違いが描かれていて、まずまず話はかみあうこともない。
そんな2人の会話が肝なんですが、立場違えど、いろんな苦悩があるわけでして。
何より、、2人の一番の共通点として「(教皇には)懺悔する相手がいない」と言うこと。
人が人を赦すということ。
人が人の気持ちに救いをもたらすということ。
この意味をもっとも深く知る教皇が、自分の苦悩(罪)について語る相手がいない。
※こちらの画像は実在の教皇本人。
これは、もちろんローマ教皇だけでなく、地位が上がるにつれて孤独になっていく様に通じます。
そんな2人を描いているとても人間味あふれるいい映画だと思いました。
何より、主義も趣味もまったく違う2人のやりとりがけっして深刻ではなくむしろユーモラスに描かれていて、苦悩に関する話もすんなりと(しみじみ)心に入ってきました。
ラストもいい(^ ^)
事実と異なる部分も多々あるようですが、ひとつの映画としてとても秀逸でした。
さすが2019年のハリウッド脚本賞をもらっただけの作品です。
2020年のアカデミー賞では
主演男優賞:ジョナサン・プライス
脚色賞:アンソニー・マクカーテン
にノミネートされているそうです(wikiより)
うーん、、しみるなぁ。。