昭和の忘れもの。

1960年生まれの青ん坊語り。

ドラマ「僕らは奇跡でできている」観了にて。

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休みの日。時間があるのでドラマを観た。

これまたツマさんのおすすめ。いっしょに観た。

「僕らは奇跡でできている」

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※観た人にしかわからないネタバレありの書き方にて、見ていない人にはごめんなさいな感想です。

 3回は泣いてしまったかな??

 

で。このドラマ。第一話の冒頭から引き込まれた。

割れてしまった陶器を見て陶芸家のおじいちゃんの言葉
「どうしたら輝けるか考えてごらん」からの、、

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ジョージの家。

 

おじいちゃん素敵!!

そして、このドラマのテーマは一貫して「どうしたら輝けるのか?自分の気持ちを聞くこと」だった。

 

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回を追うごとに、いろんな要素がたくさん詰まっているドラマだった。

 

中でも。。

 

多くの人が持っている「生きづらさ」の根源について。

歪んだ教育(家庭内や学校含む)とか、点数制度によってできあがった「社会へのお役立ち度で測られる」と言った社会通念。

それらが巧妙に交じり合って今の人たちを息苦しくしている。

 

こんな、痛切な批判もこめられていたと思う。

 輝いているようで、輝いていない人が主人公の周りに登場する。

それはどこにでもいる「生きづらい人」たち。

 

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子供って「やりたいこと(興味・好奇心)がたくさんあるのに、何かやってみるたびに否定されて傷つきながら育っている」なんてこともハートフルに語りかけてくる。

 

「そんな事やってても糞の役にも立たない」とか
「それで将来稼いでいけると思っているの?」とか
「まだそんな事やってるの?」とか

言ってる側の大人が「自分のやりたいことを否定して生きてきてるんだな」って語りかけてくる。

 

終盤に職場の先輩のK先生から「あなたがやっていることは学生たちにとって迷惑なんです」なんて言われて主人公は「悲しい気持ち」になります。

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このK先生の心にあったのはヤキモチの一種ですね。

 

例えば、自分は「やりたいことをガマンして今の仕事をやってる」=それもうまくいってない。
他方、彼は「やりたいことだけをやって仕事になってる」

 

ヤキモチわいてくるんでしょうね。

(自己救済してるってことも本人わからない)

 

私は20代の頃から職場で明るく部下と話していると上司から「真面目に仕事しろ」と怒られたクチです。

 

そんな上司は「気難しい顔して、深刻な顔をしている人が真面目に仕事している人」で、「明るい職場で笑顔の絶えない職場は不真面目」だそうです。

どちらも仕事の話してるんですけどね。

 

あの時の上司も何かをガマンしながら(ストレスを抱えて)仕事してたんでしょうね。

 

ドラマの話に戻って。

基本的にユーモラスに話は進んでいくのですが、たくさん泣ける場面もあって、とても楽しく全話見ました。

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昨今のドラマ(にありがちな)の放つ嫌な刺激はとても少なくて、会話のやりとりに人の心が表れていて、脚本家の力を感じます。もちろんそれを演じる役者さんたちも、スタッフもいい味だしていました。

 

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主人公の周りにいる「つらい世界でガマンして、自分を否定しながらがんばっている人」が、だんだんと変わっていく様がわかりやすく描かれています。

 

そして、最後に主人公は宇宙へ行くのですが、これ、突拍子の無い事に思えるかもしれませんが、私はストンと落ちました。(レビューを見るとかなりマイナス評価になっている)

 

本当にやりたいことが見つかると、今まで興味なかったこともドンドン積極的にやっていくようになるのが「希望を持って楽しんでいる人」。

その情熱はものすごいパワーを持っているから一般常識の限界なんて軽く超えていくって話だと思いました。


その顕著な例として「宇宙に行く」場面が描かれていたわけで、宇宙飛行士の試験(訓練)を受ける場面で終わっててもいいんです。(仮に落ちてたとしてもいいんです)

 

作者はまっすぐに夢に向かう人は「常識の限界を超えていくよ」って話を書きたかったんだと思います。


仮に、そこに向かっていくうちに、挫折があったとしても次のステージに行けるので、何の心配もいらない。

 

これって、周りが言うところの「努力と根性」じゃない。興味から始まる探求ですね。

 

おそらく本当に宇宙へ行った人たちはみんな、こうした情熱に突き動かされて飛んでいったと思います。
「いつ迄に、これとこれを勉強しなきゃいかない、体力作りをしなきゃいけない」なんて思わずに
「これとこれを身につければ、宇宙に行けるんだ!体力つければ宇宙に行っても活動できるんだ」そんな気持ちで夢に向かっていった、、と言いかえたら、わかりやすいかもしれません。


はたから見たら、取っている行動は似ているけど、本人の楽しさが全然違う。実際、苦しかったら続かない。

 

サカナ博士で有名な「サカナ君」も、小学校の時に先生や親など周りの大人たちはなんとか「ふつうの勉強」をする「ふつうの生徒」にしたかったかもしれません。でもサカナへの探求心を失わずに進んでよかったなぁと思います。


「やりたいことが見つからないなら、旅にでも行けば?まずは本でも読んでみる?」

なんて気持ちで、いろんなタイプの子供たちを見守ってあげないといけないなぁと改めて思いました。

 

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還暦迎えた私(おじいちゃん初心者w)としては、すべての子供たち、迷える若者たちに、あの陶芸家のおじいちゃんのように接したいなぁ・・と思いました。あのおじいちゃん素敵すぎますもん。