「スパイの妻」Netflixにて鑑賞
「スパイの妻」
2020年10月の作品だそうです。
私はとても面白く拝見しました。
一言で言うなら「ショーシャンクの夫婦版」だと思いました。
舞台は太平洋戦争前の日本に始まり、その後迎える終戦。
高橋一世演じる「福原」と言う男。
福原は生糸を扱う貿易商と言う商売柄、海外の(世界の)動きと日本の内情を熟知している頭の切れる実業家。
その福原が甥と一緒に満州に行った際、日本のある闇を見てしまい、そしてひとつの決意をする。
夫が何を考えているのか?問いただす妻。
スパイの容疑をかけられている夫の計画。
一緒に実行していく妻は、窮地に追い込まれる。
愛する人と幸せになるための仕掛け。トリック。
敵をだますには、まず味方(観客?)からと言った凝ったトリックの根底に流れる愛とわずかな光=希望。
夫の書いた功名なシナリオ。
クライマックスで「あ。」と呼吸が止まる。
まさに「お見事!」
監督は名匠黒沢清。
脚本、演出、映像関連などすばらしい映画でした。
とりわけ夫婦お二人の好演は秀逸のひとこと。
↑露店で舶来品の高級時計を買うシーン。2人は違う未来を見ながらも?今までになく幸せな瞬間。(ヌーベルバーグっぽい)
※蒼井優さんのセリフ回しが、「原節子さんのような口調」で、ほんとにアノ時代の女性が話しているように思えるほど。
※高橋一世さんのスーツの着こなしがカッコ良すぎて、男の私から見てもため息もんでした。