昭和の忘れもの。

1960年生まれの青ん坊語り。

すぐ?

「考える力を育てる」と言う話を少し前(だいぶ前か?)のテレビ番組で観た。

 

塾の先生と受験生を持つ母親たちのテレビ公開討論みたいな?番組で。

「考える力を育てる」ための学習法について。

「解けない問題を1日中考える。バスの中でも、歩いていても考える。とにかく考え抜くと、たとえ最後には解けないと結論が出ても次につながっていく」みたいな話をしていた。

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そうしたら集まっていたママさんの中から「それって時間がかかりますよね?」という指摘があった。

 

それに対して「脳が力をつけるには時間がかかります。でもその力がつけば、それから進むのは早いんです」と答えていた。実力をつけることの本来の意味だろうと思う。

 

答えた人は「いつやるの?」「いまでしょ!」で有名なH先生である。

彼のこの言葉は「やるのは今」でも、今すぐ答えを出せとは言ってなかったんですね。すばらしい!

 

 しかし。。待てないのが現代人。

 

すぐに答えがほしい。

すぐに解決したい。

すぐに役に立てたい。

すぐにお金にしたい。

近い将来お金になるからとか・・・。

 

そんなことばかりに急ぐのはビジネスマン??

いやいや、そんなビジネスマンを育てたママさんたちでしょう!?

 

営業ノウハウの実用書を10冊読む時間があったら、ロシア文学を3冊読んだ方が「人」について長けてくる。人について長けてくれば、営業も得意になってくるんだけど。もちろんそれにも゛時間がかかる”。

 

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だけど実力がつけば、あとはノウハウなんて勝手についてくる。そしてそれはホンモノだ。昔の人は「急がばまわれ」なんてうまいことを言ったものだ。

 

以前に鎮痛剤のことを書いたけれど、現代人は身体を治すことよりも、今の痛みを感じなくするための薬ばかりを服用する。生活は変えないまま。

 

気がつけばテレビのCMって電話会社(通信業)が一番だろうけど、鎮痛剤のも多くないですか??

 

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結局そういう短絡的な考えが「テロに対抗するには、銃を持て、国民を盗聴しろ、疑わしきはひっとらえろ」になっちゃうような気がします。

 

10年かけて、こどもたちにしっかりとした教育をしようとか、

もしくはみんなに教育が行き届かない社会をなんとかしようとか、

10年後に凶悪犯罪が減るためには今何をするべきか?とか、

陰湿ないじめ(いじめによる自殺)を無くすために大人たちは何をするべきか?とか、

 

そういう長いスパンの対策がとても重要だと思うんですけど。

 

結局「それはダメ」と言ってもきかないなら罰を与える。罰でも抑制されないようなら、その兆候が出た時点で罰を与える。これ、一番ダメな教育指導だと思います。

 

もちろん"付け焼刃”的でも急な対処法も並行して進めていかないとまずいのはわかります。今出ている問題の解決の前に被害が甚大になってしまうから。

 

今の大人たち(親たち)が、10年20年先を考えて実行していくにも、これまた時間がかかりますわな。それも急いでる??なんとまぁ皮肉なことでしょう。

 

あ。そうそう。

急いては事を仕損じるなんて言葉もありました(苦笑)

 

Yさんの隣人。

「青さん、1億貸してくれない?」唐突に聞いてきた。

職場のYさん。

「それは無理w で、何に使いたいの?」と返したら

「ちょっとゆっくり休みたいんだ」って。二人して苦笑ww

 

小さな会社のタバコ部屋。

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1億って数字が会話に出たもんで、今度は私から話しかける。

青「ロト7買ってるんだけどね。この前4つだけ数字が当たったのよ」

Y「1万くらいになったの?」

青「いやいや1700円ぽっち。でね、1~41までの数字を4つ当てて1700円。

ナンバーズなら0~9まで4つ当てればさ、順序ばらばらでも2万くらいには

なるっしょ。割りがいいのはナンバーズ。だけど何度当たっても億の金は入ってこない。」

Y「オレもロト6ずーっと同じ数字買ってた時期あったんだけど、今はやめた」

 

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青「ロト7って始まった当初1等出なくて、突然8億が2口出たんだって。それも女子大生が4人で買ったって話」

Y「あー。あの4人ってどうしてるんだろね。。」

青「いや、お金もらった時点で、連絡先変えて絶交しないと、事件になりそうだよね」

Y「女子大生4人で、1人4億ずつかぁ、、まぁ何かのキッカケでなくなっちゃうね。

最初に無くなったコが残りの3人の誰かのとこに行って、ぐちゃぐちゃになっちゃうかもねw」

青「ってかさ。もう3人は殺されてたりしてね・・・」

Y「おおお!ひとりで16億かぁ。。それはすごいな。ありえるね。。」

なんて話をした。

 

そしたらYさんから

Y「青さん、さっきの話だけどね。当たる人って何度も当たってるのよ。実は知り合いにロト6当たった人いてね。」

青「1等?!」

Y「そそ。1等。その人、ドヤ街のおっちゃんでさ。万馬券で200万くらい2回取って、宝くじで300万当たって。そのたびに職場仲間のうちらに、ご祝儀で1万とか2万とかくれてね。で、クニへ帰っちゃったのね。」

青「ほうほう。。」

Y「でね。ひょっこりまた顔出して『ドヤ街で、いつもの仲間と働いててね、そのお金でロトくじ買ったら当たった夢見た』って言ってさ。また働きだした。でホントにそのお金でロト6買ったら1等当たっちゃったってわけ。そん時は、夢に出てきた人全員に出演料って言って5万ずつくれたんだ」

青「ほえーーーー!!!すっげー!!!」

Y「でもね。その人、すっごくいい人なのよ。真っ正直って言うか。」

青「へー、どんな感じの?」

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Y「あのね。ドヤ街ってみんな金ないじゃない。日払いでさ。もらった金すぐ使っちゃうでしょ。で、雨とか続いて仕事無いと今日食べる飯代がないって時に70万入った財布拾ったのよ。それ警察にちゃんと届けたんだよね。飯食う金無いのに70万拾って、ちゃんと届ける人なのよ」

青「うーーーん。。じゃぁ、万馬券も宝くじもロトもお地蔵さんがくれたみたいな話じゃん?!」

Y「そう。なんかね、当たる人って違うんだなぁって思った。オレなんて7千円拾っても『おお!神様がめぐんでくれた!』って速攻使っちゃうと思う。ましてや、70万なんて拾ったら、めっちゃ喜んで飲みにいっちゃうと思う。ダメだよなぁ・・」

 

青「あぁ・・オレなんてトイレに財布忘れて、戻ったら中身だけ抜かれたことある、、」

Y「あぁ、具だけね」

青「そう、具だけw でも、、やっぱり当たる人ってちがうんだね。そんな話聞いたら、オレ一生ロト7なんて当たらない気がしてきた(苦笑)」

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Y「オレはロト6毎週同じ数字で買ってたんだけど、週に2回抽選になったでしょ?あれでやめた。もし、たまたま買わなかった時にその数字で当たってたら悔しくて眠れなくなるからさ」

青「そら悔しいやね。オレはたまたま買える時にだけ買う。それでダメならあきらめるって決めてる」

Y「で、当たったら1億貸してくれる?」

青「無理w」

成人の日。

以前に「元服」と言うことについて書いたことがある。

昔は、15歳で元服という時代があった。

 

仮に [元服=社会人として一人前] と言うことであるならば、

今の時代は元服は30歳くらいなのではないか?と言ったふうなことを書いた。

 

平成生まれという区切りが正しいかどうかは別として。

 

20歳前後で社会に出て働きだした若者が「自分の将来について深く考える機会が少ない」ように思える。おそらくそれは「物質的な豊かさ」とか「社会保障」とか原因はいろいろとあって、単純に「考える必要がないのかな?」と思うのである。

 

昭和の時代には、アルバイトであっても労働の対価として報酬をもらうときに、「お金をかせぐこととは何なのか?」と自分に問いかけている若者が多かったと思う。

 

その答えは初めは個人的なこと、自分の生活のことに始まり、次第に社会的なこと、近い将来のこと、親のこと、結婚のこと、自分が築く家庭について・・・などなど、、いろんなことを考えたでしょう。いや、考えさせられた。考えざるを得なかったのではないか?と思う。

 

わかりやすく例をあげれば。

 

親元に住んでいる19歳のA君が短期のアルバイトをした。7日ほど働いて5万円が手元にきた。その5万円でゲーム機とゲームソフトを買った。残りはほとんどないけれど、楽しいゲームをしている若者がいたとして。

この子が「アルバイトをし始めた時から、ゲームをしている時」までの間に、

自分の生活の今と未来について考えることがほとんどない。なぜなら5万円の給料のうちのほとんどを自分の娯楽に使える子には“考える必要”がない。

 

同じ19歳でも震災で家族を失った若者B君で考えてみる。

B君は大学に通いながら夜は知り合いの飲食店でアルバイトを始めた。1ヶ月後に8万円が手元にきた。彼はまず初めにお金の用途について優先順位を考えるだろう。自分の生活1ヶ月にどれだけお金がかかるのか?から計算をして、これからどれだけお金がかかるか?当然考えるだろう。たとえ答えが明瞭に出なくとも。そして、この先大学に通い続けることの意味と、大学を辞めることの意味も考えるだろう。そして来月の生活のことも、その先にある将来についても考えることだろう。

 

なぜならB君には考える必要があるから。

 

必要は発明の母なんて言葉もある。もしかしたら「生活の中の不安は、考えることの母」かもしれない。

自分と自分の生活について考える。家族について考える。将来の自分についても考える。そして考えることは人を成長させる。

 

新成人のみなさん、おめでとうございます。

 

多くを考える必要なく今日を迎えた方は、どれだけ幸せに育ったか?振り返って考えてみてほしい。ピンとこなくても。幸せが何だか?わからなくとも。

そして多くのことを考える必要に迫られ、今日の式を迎えた方は、それだけ幸せに近づいていると思っていいと思う。

 

私自身、自分のことについて考え始めた時期は遅い。

正直30代半ばからだと思う。だけど、幸せに向かうことがどういうことなのか?50を過ぎてやっとわかってきた。

 

だからこそ、新成人のみなさんには、(すでに成人されている方でも)成人の日が来るのを機会に自ら、自分のことから順にまわりのことを考えていってほしいと思う。