クッキーが運んだ秋。
中学2年になってギターに興味を持ち始めた。
フォークソングだの歌謡曲だのなんでもこい!
月刊「明星」のSongBook(ギターコード付)さえあればもうばっちり!ってことでキャロルでも陽水でもかぐや姫でもユーミンでもイルカでもなんでも弾けるぜ!そんな勢いで練習また練習!の日々。
中3になると文化祭でバンドをやることに決定!
バンドができたら練習はさておき?さっそくチラシ&無料チケットを作って宣伝だ!
そう!いつも電車で会う他校の女子3人組に来てもらうために.。
うちらメンバー3人で「(せーの・・)バンド演奏するので文化祭に来てくださぁい!」って、、声をかけたら当日来てくれました!
そんなこんなでド下手なバンドをキッカケに3×3でグループデート。
秋が終わるころにはそれぞれ担当が決定して??初めてガールフレンドってものができました!(*^-^*)/
メールもなければスマホもLINEもない時代。
昭和のカップルは純情でした。。手をつなぐなんて考えたらもう顔がトマト×2です。
さて帰り道。楽しいガールフレンドといつもココでさよならって駅のベンチ。
なんてことない話を30分~1時間。
当時は喫茶店に校則で入ってはいけないし。
マクドナルドもドトールもない。
だから駅のベンチで話す。それでも楽しくてしょうがない。
(これはイメージ画像です)
ある土曜日。突然彼女から『今日よかったら家においでよ!』と言われて、テコテコと彼女の家に行くことに。
彼女の部屋に行くってだけでドキドキだわな。
「ただいまぁ!」
「いらっしゃい!」
「おじゃましまぁす!」
「あらようこそ。」
「はじめまして。青ン坊と言います!」
なんかお母さんもドキドキしてるんじゃないの?
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広めの玄関でカンタンな挨拶をすると2階へ。部屋に入っておどろいた!
ウチの姉ちゃんの部屋とは大違い!なんてファンシーな・・・童話のお姫さまの部屋か?ってか、、床に畳がないぞ!
※これもネットからの画像です
パステルピンクと水色に包まれた異空間。。ぬいぐるみたちは大小まざって行儀よく座ってるけど青ン坊は正直言って落ち着かない。。(汗
「よかったらそこに座って・・」 指さす先はベッド!(  ̄△ ̄;
そーっと座ってまわりを見たら籐のチェストによりかかっているのはフォークギター。(天の救いだ!)
「(((*´・д・)弾いていい?」 「うん。弾いて弾いてぇ(・∀・`*)」 彼女が横に座った。
ベッドが沈む。恥ずかしくて顔を見て話せない。チューニングをささっと 合わせて・・早く曲弾かなきゃ・・・。
とは言えレパートリーがない!!文化祭でやった[ファンキー・モンキー・ベイビー]はさすがにまずい・・・。
あっ!!と思うやいなや歌いだす青ン坊!
か~な~しみ~にひ~であうたび~(歌詞まちがえないように・・・コードはAmとDmと・・)
あ~の~ひと~をほ~おもいだす~(*^o^*)~(暗い曲だなぁ・・)
そんなと~きぃ~♪そばにいて~♪~(あれ?( ゚д゚)?目を閉じちゃって?!カワイイ!)
か~た~を、だ~いぃて、ほ~しいと~ ミ゚Д゚,,;彡エッ?ナンダ??!!
彼女がもたれかかってきた!( *´ Д `)从^▽^ 从 やばい! やばい!!
コードチェンジするとヒジが胸に当たるよぉ!歌詞が飛んだ!!フゥ~mmm~♪鼻歌かぁ?(だってヒジが・・・)
なんとか適当にサビを繰り返してボロロ~ンとギターで終わりを告げた。パチパチパチ・・・「さすが上手ぅ( ^ω^)」
「え?・・なんか・・照れるね・・(汗スゲェ)」(言葉がとぎれてる・・って、『北の国から』の火事の後か?)
残念ながら?後はキャロルのノリノリの曲かダウンタウンブギウギバンドの「港のヨーコ・・・」くらいしか空で弾けない。。
弱った。。と思ったら!「そうだ!アルバム見る?!」 イイ!この定番的展開!
「うん。見せてよ」彼女が立ち上がった(ほっ・・)ギターを置く。
タイミングよく?階下から明るい声が。「○○子ぉ!!お茶入れたから!降りてらっしゃぁい!」
おおぉぉぉ!!おかあさん!私たちは決して過ちは犯してませんよ。髪の毛とちょっと胸が、、偶然ヒジにふれただけですよ!!!
なんて青ン坊の思いとは関係なく無邪気で明るい声の彼女。
「はぁい!今行くぅ!!じゃぁ、アルバム下で見よう (o^◇^)」
『青ン坊さんって歌もギターも上手ねぇ。。』
注1)当時はカラオケすらない。
『あ・・( しっかり聞かれてた )・・文化祭にむけて練習したんです。』
アルバムには カラフルな服を着た若くて美人の女性が写ってた。(ママさんきれいだったんだなぁ。とか、そんなお世辞はまったく言えなかった)
幼い彼女と言えば、全然顔が変わってない(^-^;
「これよく乗ったブランコ。あははっパンツ丸見えだ!」 屈託ない。
『・・・』 彼女にとってもふだんには無い微妙な緊張感が重い。
アルバムにはすてきなスーツの人も写ってた。
(ふぇぇ・・お父さんカッコいいなぁ・・・ママさんのことよりも言えなかった)
その後、どこに住んでるとか兄弟の話とかいろいろ聞かれたけどまったく覚えてない。
(家庭調査?)
覚えているのは・・・・・??
「 あ~!!動物クッキーだ! 」( 中3ですからまだまだ食い気200%の彼女)
「青ン坊さんにライオンあげる!食べて食べて」 お母さんコッチ見なくていいですよ。 チラッ |ー゚) マァ!!
「あ・りが・・と」 紅茶をひと口。うわっ(やっぱ角砂糖2個は甘すぎた)
「あった~!!( ^ω^)ウサちゃん!かわいい!!(パリポリ)」
確かにかわいい。。え"?!アタマから食うの?ちょっと・・。
「リスちゃんみっけ~!イマイチだけどやっぱカワイイー!!」(パリポリ。。もぐぐ) それも食っちゃうの?ちょ・ちょっと・・。。
「青ン坊くんはどれが好き?」 「・・・・・。」 とりあえず笑顔(*´・∀・)キリン?クビオレテル?
カワイイけどさ。おいしいけどさ。感情移入しながらアタマから食っちゃうの?!
「ママはねぇ。。このクマさんが好きかなぁ・・(パリポリポリ)」
「知ってるよぉ(パリポリ)このクマさんあんまりかわいくないからママにアゲル・・(パリポリポリ)」
(´д`;)怖ぇぇぇぇぇ。。 なんかちがうぞ・・・。
可愛いウサちゃんはアタマからパリポリで、可愛くないと人にあげる?!
さっき瞳を閉じて「ふれあい」を聞いてたコはまだ2階にいるのか?双子のちがう方か? ってかオレは今までどんな話してたっけ?アレ?宮沢賢治の「夜鷹の星」読んで泣いたコはどこ行った?
あぁ・・ _| ̄|○ そんなこと考えちゃったらもう食えない。。
ライオンくんゴメン。足だけ・・あぁぁ!!目が合ってる気がする・・。やっぱりダメだ。
紅茶は甘すぎるし。。ママと娘は愛玩動物型お菓子をパリポリ・・・。
なんで東鳩のバターココナッツじゃないんだ。キャラメルコーンとかカールとか・・ジャンクフードが無理なら「リンゴむいたわよ」とか・・・。
やっぱリ日本の冬はコタツでみかんだよ。。
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「おれ・・そろそろ帰んなきゃ・・」 彼女だけに聞こえるように言ったつもり。
『あら!夕飯用意してたのに・・。』 ウサギの丸焼きは出てこないだろうけど。
「じゃぁ、アタシ駅まで送ってく。まだ道よくわかんないでしょ」
(駅から家まで2回しか曲がってないからわかるけど・・・)
「ごちそうさまでした」
「またいらっしゃいね。これからもよろしくね」
「 また来ます 」(*'-')o(*,",)o ペッコリ
「じゃ送ってくるね」
11月の5 時は少し暮れていた。花のない桜並木。なんかこのまま帰るのはモノ足りない感じだった。
無造作に彼女の肩に手を置いた。添えたといった方が正しい。彼女はうつむき加減でそのまま駅まで歩いた。
自分の気持ちよりも彼女の気持ちの方がボルテージが高い感じがしてちょっと気が重かった。 肩に手をかけたのはそんな気持ちの差をどこか隠したかった。信号が変わりそうな横断歩道で手をつないだ。てらいなくできた。
改札から出てくる人波をさけるように券売機のはじの窓口の方へ。
注2)当時の会社員は土曜出勤が当たり前でした。
「今日はなんかバタバタしちゃってゴメンね・・」
「そんなことないよ。きれいなお母さんだね。」
彼女がバッグからノートといっしょになにか取り出した。
「コレ渡したかったの。1人になってから開けてね」
リボンのかかった小さな箱をくれた。
あとコレ。交換ノート。
「ありがと。」 がんばって頭をちょっと撫でた。
「エヘッ」 無邪気に笑う彼女はほんとに可愛い!
「じゃね。」いつものトーン。
「またね。」改札を後にした。
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電車では運よく座れたのでまずノートを開けた。彼女らしい色とりどりのラインマーカーで書かれた「好き」という言葉が目立つ。(面とむかって言われたことはないけど)
正直なところ、それと同じ数だけ 「ゴメン」 と書いて返したかった。 続けて箱を開けた。指輪だった。もちろん高価なものではない。それでもイニシャルは入ってた。ためらわずにはめてみた。
サイズはぴったりだった。
降車駅に着く前にはずした。
指が重かった。
この日を機会にはっきりと醒めた自分に気がついた。
彼女が好きだったのは"私のような男の子”であって"私”でない、と勝手に思った。少なくとも青ン坊はまちがいなく"彼女のような明るいコ”が好みなだけで"彼女自身”を好きなわけではないと思った。
2ヶ月近く往来したノートには宮沢賢治のこと、好きなアニメ、中間試験のこと、やっと買った洋楽のレコードのこと。。
お互い趣味とか全然噛み合ってなくても書いた。話したくてしょうがないことが一方通行でたくさん書かれていた。どれもこれも、うれしくてしょうがないって書き方で。
春が来ても桜が咲いた並木道を並んで歩くことはなかった。
(これは以前某サイトにアップしたものを再掲)
世界の小窓 「アンドラ?」
youtubeを利用して数年になる。
主だった目的は動画をアップして公開するため。
【趣味でやっているカバーバンド:パパデュ】
・うちのツマさんの参加ゴスペルクワイヤ。【赤坂ジョイフルクワイヤ】
主にこれらの音楽動画?を編集してyoutubeに載せている。
1番の目的は演者本人たちが見るため。
よかったところ、わるかったところ。動画で見るとよくわかる。
でもね。そんな動画でも。
ネット(youtube)で公開すると世界中どこでも再生できるわけで。
極東の片隅でアップした動画でも何かがキッカケで世界のいろんなところで見てくれている人がいるんですね!
さすがyoutube!そのyoutubeからマイアカウントにアクセスすると統計のページがあって。。
国別、性別などいろんな統計が日付を区切って解析できるようになっている。
ちなみにこれは1月の上旬の統計。で。この「上位の地域」というのを開いてみた。
※キャップチャー画像見づらくてすみません。
日本で一番再生されているのは当然ながら。
各国で再生されているのがわかる。
で。赤丸の「アンドラ」
はてさて?「アンドラ」。。初耳。でも2回再生されて、1分見てくれてたのがわかる。
さっそくググッた。
スペインとフランスにはさまれた国「アンドラ公国」
東京23区より小さい面積。
人口8万5000人ほどの国らしい。
さらにグーグルマップで「アンドラ公国」と検索すればその国の町並みまでみることができる!すごい時代だw
その他
・ピレネー山脈でスキーができる。
・世界各地から年間1000万人の観光客が訪れる国。
なんて情報まで入ってきた。
アンドラ人でかっ!!ガリバーもびっくりだよ。
そんなお祭りもある「アンドラ公国」
行ってみたいなぁ(^^)
というか誰がうちのバンドの動画見たんだろ??
昨年は「ラトビア」からアクセス(動画再生)があって、リオ五輪の重量上げにラトビアの選手が出てきたときは思わず応援してしまった(単純w)
なんとなくグローバル。
娘と「MONSTER 浦沢直樹著」の感想を話したこと。
(このブログは数年前に某サイトに投稿したものを編集したものです)
それほど親しくない人から「趣味は何ですか?」と訊かれたら「バンドやっているので、ギターです」と答えると思うんだけど。
本当は人とのやりとりが好きなわけで。それがバンドだったり、音楽だったりってことで、言うなればバンドや音楽は媒体なんですね。
要するに音楽を聴くとか、絵画を見るとか、マンガを見るとか、演劇を観るとか、映画を観るとか・・・って全部、向こう側の(作った)人の偏り方が面白い。
それとは別に読書ってのもいいもので。もっと広く言えば「字を読む」ってことも好き。これも当たり前なことだけど向こう側に書いた人がいるわけで。これは文字で描かれた舞台(風景)や中の人たちを想像して楽しむことができる。(ある意味絵がないことが利点なわけですね)
中にある日常の機微や、創作の中に登場する人物の思いに共感するのもまた楽しい。
はたまたとんでもないプロットから思わぬ展開をして、感動的な場面に出くわすのも楽しい。
エンターテイメントに徹して楽しませてくれるものもあれば、感情移入してしまって涙があふれ出すなんてことも少なくない。(年のせいか?涙腺ゆるい)
今目の前にいない人(作家)だけど、こんなことを上手に描いている、こんな場面を想定している、それらを言葉巧みに表している。
親子や友人と名作を読んで(名曲を聴いて)話をするのもまた愉し。
ことバンドでやる音楽の場合はコピーして、解析して、カバーを作るときに、ただ聴いていた時よりもずっとずっとその中身(骨子)にふれることができて、なおさら楽しい。
++++++++++++++
実は娘が19の頃に浦澤直樹氏の名作「MONSTER」を全巻貸して読ませた。
(と言ってももちろん強制的なものではないw)
MONSTER 完全版(ビッグコミックススペシャル) 全9巻セット
- 作者: 浦沢直樹
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2008/12/08
- メディア: コミック
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読み終わった後に感想まじえていろんな話をした。
私が最初に聞いた質問は
「で。何がMONSTERだと思った?」と言うタイトルの意味から。
それからいろいろと話をしていくと、、一番顕著な違いは感情移入する登場人物だった。(読まれた方はじゅうじゅうわかっていらっしゃると思うけれど)
このMONSTERには主人公の医師と、ヨハンとアンナと言う兄妹が登場する。
でもって、私にはふたりの子どもがいて、初めの子が男の子。二人目が話をした娘。
私は主人公の医師に感情移入して読んだ。
兄妹の妹として20年近く生きてきたうちの娘は妹アンナに感情移入して読んだ。
視点がちがうので、当然ながら感想の重心もちがうw
登場人物に関してはとりわけグリマーについて話した。グリマーは良い意味でも悪い意味でも、洗脳された集団に属していた「できそこない」的人物。
でも「できそこない」ゆえに、人の心が残っていて読者の琴線にふれる。
こう言う脇キャラについて、娘とはよく話す。「ワンピース」でのウソップとか「攻殻機動隊」のトグサとか、そのあたりについて娘と語り始めると夜が明けてしまうw
数年前にうちのツマさんが入院したときにこの本を全部持ってったら、夢中で読んでたっけ。( その感想はまた別で母親的視点からも加わってとても面白かった)
このMONSTERにはいろんな要素(作品のエッセンス)が含まれている。古き名画「ソフィーの選択」もしかり、中に出てくる絵本にはヨーロッパ(人類?)の黒歴史が含まれていたり。
※ちなみに「何がMONSTERだったの?」の私なりの答えは“子供の持つオレンジを時計仕掛けにしてしまう人たち”です。
最近の世の中はそんなモンスターママが増えた気がします。そしてそのママたちを洗脳したのは、TVと言う名のキンダーガーデンかもしれません。