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昭和の忘れもの。

1960年生まれの青ん坊語り。

「情婦」「あなただけ今晩は」ビリーワイルダー監督

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ビリー・ワイルダー と言えば「アパートの鍵貸します」「七年目の浮気」と今でもそれなりに有名な作品はありますが、自分としてはこの2つの作品がダントツです!

正直な話リアルタイムで上映されたときに観てません。

「アパート・・」はあまりにもすばらしく、それ以降のドラマにいろんな形で影響を与え続けたためか、、観終わったときに(70年代以降の「いろんな形でアレンジされたもの」をたくさん観てしまっていたため)衝撃が少なかったんだと思います。もちろんどちらも秀逸ではあります。

 

情婦

 

ビリー・ワイルダー監督の1957年の作品。原作はA.クリスティ。


彼の作品の数ある名作の中でも殿堂入りしていい裁判劇と思います。以降多くの裁判劇のドラマの元になっているような部分も多々あります。

興味をもたれた方にはネタバレになるので内容については割愛しますが、ビリー・ワイルダー監督の作品の中では有名な「アパートの鍵貸します」よりも「情婦」のほうが重くて好きです。

軽妙な運びの中に、心の機微が映し出されて観ているこちらを唸らせる手腕はこの後の作品で確立していくのだと思いますが、初期のモノクロ作品もオススメです。

 

もしも、、この作品のアレンジとして、舞台を昭和の日本にして北朝鮮からの脱北者の女性と日本人の男性がつきあって・・・なんて話にアレンジしたら極東の隅で観ている私たち日本人には、より身近で衝撃的な作品になるような気もします。


とまれ、時代の紡ぎ出す男と女の哀しい話です。アガサ・クリスティの原作を、見事な脚本と演出で楽々超えた秀逸な出来です。さすが巨匠と納得させられる名画です。

 

 

あなただけ今晩は

ビリー・ワイルダー監督の真骨頂と言うべき作品。

純な娼婦に恋をしてしまった男が、本気で彼女を思うあまりに奔走する軽妙なタッチのラブ・ストーリー。後半は労働者の組合運動みたいな話に発展していくけれど、見ごたえ抜群。
アメリカのソープドラマのような”自分でまいたタネゆえにどうにもならなくなってくるドタバタ劇”の原型のようにも思える傑作。

何よりこの脚本のなんとすばらしきこと。楽しませる仕掛けがたくさんあります。

あの三谷氏が尊敬しているのはよくわかります。そっくりな劇もありましたw

三谷ファンはビリーの作品をたくさん見てほしいなぁ。

 

 

 どちらもかなり古き佳作だけれど、画質が悪いとか音質がクリアでないとか、運びが遅いとか、そんな瑣末なところで映画を評価してほしくないなぁ・・と昭和なおやじは思うわけです。


古典を読むのに近いのかもしれないけれど、「何を描いたのか?」が十二分にこちらに伝わってくる作品だと思う。


逆に言えば「画質がきれいで、音質がクリアで迫力があって、運びがテンポよくて、それでいてつまらない」作品のが量産されていることにため息が出てしまう。