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昭和の忘れもの。

1960年生まれの青ん坊語り。

S・キューブリック監督 6作品

cinema
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スタンリー・キューブリック監督と言えば鬼才とか異色とかいろいろ言われていますが、人(人間たち)が大好きなのはよくわかります。人にいろんな角度から光をあててそのバカさ加減を愛おしく描いているのがキューブリックだと思っています。

 

ロリータ

ヒトがヒトを好きになるってどういうこと?って真正面から語ってくれちゃいます。
熱をあげると、ヒトっておかしいんです。(ロリコンはもちろんこのロリータコンプレックスが語源)


そしていつも相手の都合は何も考えてないんです。それが恋であり性なんです。
そして、たまたま?相手と利害が(嗜好が)一致するときが人生には何度かある!そうなるとお互い一方通行なのに?!燃えます。燃えまくりです!でもよぉく考えるとどっちも自分勝手な熱さなんです。だから恋に終わりはあります。だけど・・嗜好には終わりがないんです。


そんな中年男のトチ狂った姿をちょっと痛々しく描いてます。
世の中の男と女って様相はちがってもやってることは同じ。


フツウの(みんなとそんなに嗜好がちがわない?)カップルは祝福されて社会的に認知されない嗜好のヒトは大変(変態?)です。観てて痛いです。誰にも罪はないはずなんですが。。


今、ラブラブのあなた!「本当にその人じゃなきゃダメなん?」って聞かれたらドキッとしますよね?!

 

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時計じかけのオレンジ

言わずと知れた代表作。個人の狂気vs集団の狂気です。

けっして難解なことはありません。「バカは死ななきゃ治らない」って話です。

そして、「バカが集団になると、とんでもない悲劇が起きる」って話です。

 

そしてそして、個人の狂気を狂気の集団(ふつうの人ですよ)がなんとかしようとすると、間違いが起きるって話です。人を社会(もしくは何かの集団)が変えようとかしちゃいけないってことです。

 

毎年、自然のなすままにオレンジは花が咲き実がなって種を作ってまた花を咲かせるのに、人(社会や団体)が勝手に決めた時間割通りにオレンジがなるようにしてもダメって話です。

 

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 それよりも、その集団の持つエゴの塊はおそろしいって話です。それは戦争だったり、それは洗脳だったり。。

 

 
アイズ・ワイド・シャット 

 

日常の世界を舞台にしても相変わらず冒頭から引き込まれます(と言うか異様さが顕在?)話の内容は要約の上手い人のレビューにゆだねますが(無責任w)なんと言っても最後のセリフが"カッコいい!”


30分かけて感動させてくれるベートーベン好きに「グルーヴだよ!」ってブルースミュージシャンが言っているようで。こんなラストは「時計じかけ・・」以来?

 

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バリー・リンドン

金で豊かな生活は得られるけどシアワセは別ですよって。。
どうにもならないことはほっといて、もっと大切な目の前のことを見なさいって。

美しい妻に何不自由ない貴族のくらし。そして可愛いわが子。一生かけて誰もが欲するすべてを手に入れたのにシアワセを得られなかった男の稀有な出世物語。


主人公の母のセリフに監督の母(もしくは人生の先輩?)に対する愛と尊敬の念を垣間見れるめずらしい作品です。


母は子をよく知ってます。自分のコがどれだけバカなのか。。

ほんと、親を大切にしましょう。。うーん、、そんなことは言ってないかな?

 

自然光を使って撮られた絵画のような美しい世界は他の作品とは一味ちがって圧巻。

 

あまり観られていないようですが、キューブリック作品の中では一番好きです。

 

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博士の異常な愛情

 「戦争ってさ、すっごく利己的な連中で起きてるんだよね」

「戦争ってさ、すっごく偏った差別意識で起きてるんだよね」

「戦争ってさ、始まっちゃったら誰も止められないんだよね」

そんなメッセージがそこかしこにある地球滅亡的ブラックコメディ。

 

何か自国に都合悪いことが起きたら、某国の陰謀だ!となっちゃう首脳陣。

核戦争のシミュレーションにしちゃ、あまりに滑稽で、あまりにやばすぎる話。

それでもキューブリックは「人」が好き。好きだからどこかに救いがある。

救いの無いヤツだらけの話だけど、どこか救いがある。

ラストだってけっしていい結果じゃない。救いのないラストw

だけど「ほら、バカは最後までバカだろ??」とこちらに言い続けて、そんなバカばっかりじゃないよね?とどこかに愛がある。

 

これ見て「愛がある」なんて書いてるの私だけかもしれないけどw

このあたりから一貫して「人は馬鹿だけどかわいいもんだ。でも集団になるととんでもないことをするのが人だ。それはけっして可愛いじゃ済まされない」

みたいなメッセージがビンビン伝わってくる。

 

最近の言葉でネトウヨなんて言葉があるけど、昔から国粋主義者はどこにもいて、集団になると恐ろしいエネルギーを生み出すってこと。大江健三郎の「セブンティーン」とかもそんなこと言いたかったのかなぁって思う。勘違いするんだよね。集団になると。

 

それにしてもこの映画初めて見たときの衝撃はすごかった!ラストは「おいおい!?」ってな感じ。

 

 

シャイニング

 実は難解だったのがこの映画。狂気といっしょに恐怖を描いたホラー映画。ジャックニコルソンの怖い顔はほんとに印象的だけど。

この映画。ちょっと難解。

この館全体が心の風景

だという。言われてみればわかるけど、観ていて直接それはわからなかった。

 

ある意味「こういうのってコワイよね」な場面が、いくつもの種類別に描かれていて、スプラッター的な怖さ(気持ち悪さ、グロさ、えげつなさ)はない。だから見る人によっては全然こわくない映画なのかもしれない。

 

いや、たぶん大人なほど怖いんじゃないかな?コワイと言うかゾッとするんだよね。タイプライターの場面なんて「え?ええええ???」って言いながら背筋は南極大陸だし、赤が流れてくるだけで「おおお?おおおおお?」って嫌な画像に変わっていく。

 

かく言う私は20代、30代、40代と3回観てるんだけど、40過ぎてから観たときが一番こわかった。そういうホラー映画ってなかなかないと言うか、心理的に追いこまれてって、最後にカタルシスが来る。キューブリック監督の作品の中でも異色作。なんて上品なホラーだろう。

 

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代表作となれば「2001年宇宙の旅」「フルメタルジャケット」「ヘラクレス」などなどいろいろあるけれど、それらはまた別の機に。