昭和の忘れもの。

1960年生まれの青ん坊語り。

縁。

多くの人は多くの人と関わりながら生きていく。
時間は限られているし、出会いも限られている。

色んな人との出会いがあるけれど、
本人に選ぶことなんてほとんどできない。

半世紀以上生きてきて。

本当にたくさんの人に出会い、そしてその縁の多くがうすれていった。
二度と会わないと決めた人もいれば、会えなくなってしまった人もいる。
たまにしか会わないけれど続いている大事な縁もある。

いろんな縁があるけれど。

それぞれの「出会うタイミング」となると、
残念ながら、なかなか自身では決められない。

さらに人生には限りがあり、旬な年齢と言うのもある。

時間が限られているということはまさに残酷なことだ。

仮にビートルズの4人が40代で出会ったとしたらビートルズビートルズの形になっていなかったろうし。

そういう縁を奇跡と呼ぶ人もいれば、運命と呼ぶ人もいる。

うん。縁。

英語のrelaitionとかrelationshipとはだいぶニュアンスが違うよなぁ。。
と思って。

 

「縁」と言う言葉を和英で調べてみた。
単純に「縁」と漢字で和英を検索すると初めにedgeと言う単語が出てきた。

あ、なるほど。

「縁(ふち)」なんだ。一番外側ねw

読み進めていけば英訳の3番目に「えん・えにし(ゆかり)」が出てきて、そこにいろんな例文が書かれていた。

fate(運命)とか、be relate inなんて熟語の例も書かれていた。

でも縁(えにし)は人間(or人間関係)の縁(ふち)なんだ。

日本ではfateもrelationも同じ「縁」でいい。
神様のお導きなんて言葉も「縁」でいい。

あはは。面白い。

そうそう、「えんがわ」なんて場所もある。

大工さんとかだと、えんがわのこと「濡れ縁」って使うんだわ。

あははw いいなぁ。

 

うん、、っと、、向田邦子読みたくなったw

 

 

Mr.335:ラリー・カールトン

名ギタリストのステージを観てきた。

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2018 2/6(火)2nd stage

元々、ラリー・カールトンの来日ステージを観に行く予定は無かったのだけれど。たまたまその2日前に友達がケガをしてしまって、余ったチケットを譲ってもらった。

 

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ロック小僧のまま50半ばを過ぎたオヤジにブルーノート東京はかなりオシャレなライブハウスでした。

 

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※東京は表参道にある。南青山6丁目と言えばアパレルの街。


デザイナーブランドのブティックが並ぶ。
まぁふだんの私には、、まったくもって縁の無い街だ。

 

現地で待ち合わせた音楽仲間の2人はすでにイイ感じでお酒がまわっててゴキゲン。
もうひとりは初対面のO君。彼がまたなんともギター愛を感じる好青年。
4人そろって入場。今回は、なんと1列目の正面テーブルに4人!ラリーまでの距離が1mくらいwのまさに特等席。

 

始まる前にギター弾き4人でギター談義。

・ラリーの愛機【ES-335と言うギブソンセミアコ】の話

・各自が使っているギター弦の太さの話

・最近買ったギターの話

・売ろうと思っているアンプの話

・最近見たギタリストのライブの話・・・。

 

開演までの40分があっと言う間だ。

 

ちなみに私が頼んだドリンクはトマトクリスタルという透明なトマトジュース。
もし、もう一度ブルーノートに行った際には決して頼まないだろう的な?オシャレな飲み物でしたw

 

そして開演!


ラリーがギターを弾く。ギターアンプからの音が直接聞こえてくる。
(会場はPAを通して全体の音のバランスを取っていた)
この直接の音がたまらん。(鳴ってる感ってわかるかなぁ。。)

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メンバーとのアイコンタクトがなんともやさしい。あったかい。
演奏中に笑顔もこぼれる。

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ダメージジーンズにスニーカー。ラフな格好の足長おじさん。

 

始まった瞬間にわかる。

自分があと100年がんばっても、どうにも届かない雲の上の人のプレイ。


何が違うって、音の表情が豊かすぎ!そして音色がやさしい。かと思えば時にワイルド。うーん最高!!大人だよなぁ。。

 

あーオレも大人になったら、こういうギターを弾けるようになりたい!と思う。ほんと。(いつ大人になるんだかw)

 

甘い曲をポワンとした気分で聞いてても、ギターが語りかけてくる。

ギターが歌ってるんだよね。楽しいよー♪って感じでw

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細かなテクニックは要所要所に見せるけど、「どうだ!うまいだろ」みたいに押し付けてくることが微塵も無い(^-^)

 

途中のソロで弾ききれていないフレーズもあった。若き頃から弾いてるアドリブフレーズなんだろう。老いたことは隠せない。いや隠す必要ない、すてきな歳の重ね方なんです。だからね、、いいんだわ・・もうこれは人柄だねー♪

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ギター1本で何十年も魅了してきた熟練工。
なんとも「いいギター」でした。

 

後半になってノリノリになってきたラリーが右足のワウペダルに片足で乗ってググっと、、ギュギュっと?お客の心を鷲掴みしてくれました!

 

個人的にはクルセイダーズの曲を弾き始めたときに、ビビーンと震えました!涙。。
ずっとずっと現役で弾いててほしい!

 

愛機のES-335は本人以上に?年季が入った感じで、ヘッドなんて傷だらけでした。でも、、でもでも、、よかったなぁ・・。

 

ちなみに現行の(楽器屋さんで売ってる普通の新品の)ES-335はなんとも魅力の無い工業生産品的ギターでこれまたまったく興味ないっすw

 

ラリーが弾くあの335だからいいんだわ。まさにミスター335!

 

※こちらは当日のセットリスト。

 

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座った席から友人が撮ったもの。どれだけ近いか伝わるかしら?あははw

 

 

 

 

「舟を編む」を観て。

実はうちのツマさんが何度も見てるということで。
 
あらためまして、風邪気味夫婦ふたりで鑑賞。
 

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すぐに結果が出るものが好まれて、
すぐに利益が出るものが評価される世の中にあって
「いつ出来上がるかわからない」
「いつ利益につながるかわからない」
「いつ認められるかわからない」
 
そういうものを会社の中のチーム(部署)で作っていく。
 
舞台は出版社の辞書の編纂部署。
時代は1995年。「PHS」が使われ始めたころから始まる。
 
生き馬の目を抜くような出版社の中にあって「辞書チーム」は特殊な部署。
 
「あの人、辞書(の部署)へ異動させたらいいのに」

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ファッション雑誌の部署の華やかな女子が言う。
 
その「あの人」が主人公である。

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人とのコミュニケーションが苦手な主人公と、彼を取り巻く辞書チームの物語。
 
「人に伝えたいことがあるから、言葉がある」

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辞書監修の先生(教授?)の言葉は重く、そしてまっすぐに主人公の心に刺さる。
冒頭の先生の「言葉について」の話から一気に引き込まれてしまった。
 
辞書を作るには何年もの月日がかかる。
 
時間はゆっくり流れているようで、残酷だ。
この物語の中での辞書作りは15年。
 
その間にいろんなことが起きる。

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主人公の恋。
人事異動。
辞書作り自体をやめようとする会社の動き。
結婚。
大切な人の死。
仕事の成就。

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人生の中で起きる、とても大きなことを、
けっして大げさにせずに描いた大人の映画でした。
 
最後の手紙には、思わず涙がこぼれました。
 
演出、脚本、カメラ、編集、ピアノのBGMも含めて、
静かに流れる時間や、言葉の間の統一感。
 
フランス映画のようなオシャレな映画ではないけれど、
どこと無くヨーロッパ映画的な要素もあり、素敵な仕上がり。
とっても地味な感じ。しみじみ。よかったです。
 
ほんの少しだけ、亡き父こと松田優作の映画「それから」を思い出しました。
 
まちがいなく監督の力作ですね!!役者さんたちの好演もおそらくこの監督にしてアリなんだろうと思いました。
 
すばらしかったです(^^)
 
いい作品なら、速いテンポ+意外な展開+迫力映像・・・とか要らないっす。あははw
 
本屋大賞に選ばれるのはよくわかる気がします。だって、本を読む人が好きそうな話だものw
 
ノイタミナのアニメの方も観たくなりました。

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