昭和の忘れもの。

1960年生まれの青ん坊語り。

【矢野顕子】さとがえるコンサート2016【+ティンパン、くるり岸田さん】

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矢野顕子さとがえるコンサート2016】
この数年で矢野顕子さんのライブはツマさんといっしょに7回くらい行っていまして。
毎回嗜好をこらしてプロジェクトを組んでサービス満点のステージを繰り広げてくれます。
オンドマルトノの第一人者と競演したり、上原ひろみさんと競演したり。
今回はティンパンとの競演。前にも一度ティンパンとの競演は見たけれど、今回はその時よりもグッと一体感がありました。ベテランの凄腕たちが集まってやるセッション的なものではなく、「まさに息の合ったバンドだな。」という印象でした。

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細野氏と林氏のリズム体はしっかりとしたタイム感で、時折個性を前に出す。そんなリズムの上を鈴木氏の多彩なギターやボーカル、さらにアッコちゃんの歌とキーボードが乗っかってなんとも楽しいお祭りです♪


なんだかメンバーが次から次と交代でお神輿の上にひとりずつ上がって踊っている感じとでもいいましょうか。。(そんなに元気なステージでもないですがw)


いや、ベテランの凄腕たちが集まってやるセッション的なプロフェクトなんて次元じゃなく「世界有数のすばらしいバンド」でした。特に「ほうろう」を生で聞いた時にそう思いました。少なくともスティーリーダンよりカッコいい!!とか思ってました(^^)
アッコちゃんもMCで「このグルーヴが楽しい」とお話されてました。

 

ただ、、ただ、、この贅沢なバンドを堪能しながら少しだけ不満が。。

 

それは「アッコちゃんがバンドの中の4分(人)の1(人)」になっているのを感じてしまったことです。

単純に、はっぴぃえんどや、ティンパンアレイや、鈴木茂さんの曲をやってるからとか、そういう話ではなく、バンドとしてひとつになっていたからなんだと思います。

もちろんそれは通常なら良いこと(すごいこと)なんですが、私的には“アッコちゃんと仲間たち”と言う図式であってほしかったのです。

 

今回のオープニングでピアノ1台で弾き語りをしてくれた2曲が、1番アッコちゃんだったのは観た人ならば誰もが感じたことでしょう!
(正直1曲目から泣けて泣けて・・、ホントに彼女の歌とピアノはすごい・・)

 

帰り道で「アッコちゃんとLADY GAGAはピアノの弾き語りが一番くるね」なんてツマさんと話しながら帰宅しました。

実は弾き語りのアッコちゃんの単独ライブも何回か見ているんですが、涙があふれて止まらなくなってしまうほど琴線を揺さぶられてしまうんですね。
(いや、これ、私だけではないです。会場全体が、すすり泣きでうるさいんですからw)

結局この不満も、平たく言えば、私がアッコちゃんの大ファンってことに尽きるのですが。。

それでもアンコールの「ろっかばいまいべいべー」(これは今回のライブで聴けて、とってもよかったです!アレンジも演奏も最高)のように細野さんの持ち歌でもアッコちゃんがリードボーカルを取ってくれていたなら、どの曲も、もっともっとよかったかもしれません。(ティンパンのファンの方、岸田さんのファンの方ごめんなさい。)

 

特に、歌のパワーと言うか、歌のオーラと言うか、そういうものがアッコちゃんと拮抗している人でないと競演は難しいと思います。


事実、ゲストの岸田さん(くるり)はアッコちゃん(メンバーたち含めて)の出すオーラに呑まれていた(完全に食われてしまった)印象でした。

以前ゲストで来た、奥田民生さんなどはとてもリラックスしていて楽しそうでしたし、上原ひろみさんとの競演は、二人して剛速球で?(音の)キャッチボールをしていて、とても楽しそうでした(^^)もしくは清志郎のような。。


【Live】 忌野清志郎 × 矢野顕子 「ひとつだけ」 2006

 

もちろん、古巣といっしょに楽しく演るアッコちゃんはとてもカッコよくて、楽しそうで、ステージの出来栄えとしてはすばらしくよかったです。


とっても上手で、それでいてシンプルで、まさに熟練のスーパーバンドのライブでした。


ラストの曲の前に「毎年必ず年末にさとがえるコンサートができるかどうかはわからないのですが、だって政治も経済もいろいろあるでしょ・・・。」と言うアッコちゃんのMCには、今の世界情勢(おおげさでなく)に対する不安がたくさん詰まっていたと思います。


たしかに今、世界中で、いろんなこと(よくないこと、よくない兆し)が起きていますが、こういうステキなコンサートがこれからもずっとずっと続いてほしいと願っています。


でも観にいくのはNHKのさとがえるコンサートではなくて、小さめのハコで弾き語りをするアッコちゃんかなぁ・・・。まずは来年早々の彼女の映画を観たいです!

 

 

 

ピヤノアキコ。~the best of solo piano songs~ (SACD-Hybrid)

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※最後に「Super Folk Song Returns」という新曲。あの曲の続編です。たまらなく愛らしくて楽しかった!