昭和の忘れもの。

1960年生まれの青ん坊語り。

St. Moritz ClubとRonnie Scott's Jazz Club

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今週のお題「行ってみたい場所」

 

集団のレベルっていうのがあって。
これ、けっこう知られてない。というか、あまり言ってはいけないことなのかもしれない。

日本がまだW杯に出たことない頃、日本代表の監督になった加茂監督が言ってた印象的な言葉がある。

「弱いチームを普通のチームにすることは簡単。だけど普通のチームを強いチームにするのは難しい」


日本代表がW杯に出るのは日本サッカー界の悲願だった。
95年にJリーグを作り、強化、強化、強化。海外から優秀なコーチやスタッフを雇って。。
コーチもあまりのレベルの低さに何から教えていいやら困っただろうけど、
やっとのことでアジアのレベルでの普通のチームになった。

ジーコアントラーズの監督だったころはひたすら基本練習ばかりだったそうだ)

 

結果、98年ドーハの悲劇。アジアの普通じゃW杯には出られなかった。

 

若い頃にブラジルで修行したキングカズはイタリアへ渡る。向こうでは思った結果がだせなかった彼だったが日本に戻ってきてJリーグで得点王になる。明らかにレベルの高いところでやってきた証しだった。


以降「本場に行く」若者は増えた。


アジアで強いチームになるためには、もっとレベルの高いサッカーを肌で知らないとできないと加茂監督は知っていた。

2002年に日韓W杯共催。これを肌で感じたのは誰よりも若きサッカー選手たちだった。

 

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今、日本はW杯に連続出場している。それはW杯に出られる普通のチームになったということ。

 

スポーツだけじゃない。


成績もいっしょ。優秀な学校に入るとさらに伸びる。

なぜなら“普通”が違うから。

 

優秀な子たちが集まっているところでは“普通”のレベルが高い。
最初はついていけないと思っても、逃げなければちゃんと伸びる。

 

実はギターも同じ。


コードのFが弾けなくて悩んでいるコなんてどこにもいない「けいおん」に入ったら、いつの間にかFが弾けるようになる。弾けるほうが普通だから。

普通になってから、さらに伸びるかどうか?となるとこれまた別だけど。


集団のレベルより劣っている自分が普通になるまでがんばるエネルギーはヒトの生存本能に近いのかもしれない。


言い換えれば。


身のまわりにレベルの高い子が多いと、レベルが高くなったときの楽しさ充実感)が見える。だから、先が見えない人よりもがんばれる

 

そして、さらにレベル高いところに接する(集団にまざる)には、今の普通から抜け出すまで努力が必要になる。

 

これが加茂監督の言っていた難しさ(大変さ)だと思う。

 

そして、その努力は1歩進んだ自分を思い描く想像力が無いと続かない。


その想像をたやすくするなら、レベルの高いところと接することが大事。たとえその集団には入れなくとも。

 


このレベルという空気みたいな不思議なものさし。


若い頃にはまったくもってわからなかったことだけど、年取ってやっとわかった気がする。

 

 

レベルの高いところでがんばると自分のレベルが上がる。
ゲームの経験値あげてレベルアップなんてチープな話じゃない。

 

そして、そして。

 

それは、いつ始めても間に合うと信じている。

 

プロのミュージシャンになるとかの話じゃない。
自分の中のレベルが上がった時の楽しさの話。

 

こればかりは、がんばってレベルを上げた人にしかわからない。

 

自分は45から本気でギター練習した。下手なりでもレベルが上がると本当に楽しい。


そして、上手い人のセッションにまぜてもらって、自分のレベルの低さを実感してまた練習。下手なのに、いや下手だから、ちょっと上手くなっただけで楽しくてしょうがないw 

 

そして、本場を知りたくなる。自分の一歩先の姿を想像するために。

 

St. Moritz Club 行ってみたい。

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Ronnie Scott's Jazz Club 行ってみたい。

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できれば2週間くらい時間とって、通ってみたい。

 

50の手習い。いいじゃん。いいじゃん!

遅すぎることなんて全然無い。


ヒト科の私が生存本能を疑わない限り。