昭和の忘れもの。

1960年生まれの青ん坊語り。

大林監督の言葉

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テレビで大林監督の新作映画「海辺の映画館」のメイキングなど含めた追悼番組を見た。

 

中でもご本人がお話されていた言葉が印象的でした。

「あの頃とよく似てきている」

(正確には言い方が違ったかも?)

 

今はコロナ禍もあって、映画館での上映はされてない。

 

それでも、番組で紹介された場面を少し見ただけで、反戦がテーマなのはすぐにわかる。

 

 ↓公開延期になっている新作「海辺の映画館」ポスター

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公開を望むものの、いつになる??

 

こちらは前作「花筐 HNAGATAMI」(戦争三部作の最終章)より

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※2017年作品 (まだ未見なので、観てみようかと。)

監督の言葉は重い。

 

「あの頃」

 

誰もが、まさか戦争になるなんて思っていなかったあの頃。

いや、思っていた人もいたのだろう。

 けれど「このまま行くと戦争になる」なんて誰かに言っても

「なるわけないじゃん。」なんて返事がいいところだったろう。

 

それ以上に

 

妄想癖があるとか、

思想が危ないとか、

根拠もないことを言うなとか、

そんなこと言ってると捕まるよとか、

当時は下手すると国家反逆罪だし。

 

わかっていた少数の人たちも口をつぐんでたことだろう。

 

今、この時代になって、私が言ったって同じようなものだ。

 

もちろん「誰もが戦争を願っていない」と信じたいが、中には「やっちまえばいいんだよ」なんて声も聞こえてくるから本当にこわい。

 

世界的に「自国ファースト」な動きが蔓延。

それらの国内はどこも2極化されてるようだ。

生きることが、生活が大変だと思っている側はストレスをどこに向けていいやらわからない。

 

人には、自分の困窮を誰かのせいにして、救済したいと思う癖がある。

とても悪い癖だけど、そうでもしないと自分が壊れてしまう。

 

こんな世の中なのは「あいつらが悪いんだ」と言えば、一時は救われる。でも一時。

 

それと、「隣組」とか「大本営」とか、死語だと思っていた言葉が目に留まるようになった。

これも怖い。

 

 

30ちょっとのうちの娘に

「このまま行くと戦争になってしまう」と嘆くと

「そんなことあるわけないじゃん」と言う。

正直、次の言葉がすぐ出てこない。

 

娘よ。

そうじゃなくて。

「そうならないために、仲間ともいろいろ話しているんだよ」

みたいな答えがほしかった。

 

残念ながら私も「あの頃」に近づいていると思う。