ひねもすテレビをつけていると、何十回と聞こえてくるのが「お得」という言葉。「すぐ」という言葉も多いなぁ。。
30代のある女性の話。
「どの政党に投票していいか?わからないけど、もし、ディズニーランドのチケットを半額にするって政党があれば、今すぐにでも投票したいよね。あはは」
実はこのわずか数秒の笑い話の中に選挙、政治、政党に関する無関心の核があるように思えた。
元来、民主主義による選挙と政治はそれぞれの立場での「自分のいい暮らし」に向かって行われるもの。それは多数決であり、それは相互理解でもあるし、ときに自己中心的な集団の押し着せであってもしかたない面もある。
つまり、お金持ちさんはお金持ちさんにとって有利に政治をしてくれるところを推す。
生活苦の人には、自分を含めた苦しい生活を支援してくれる政治をしてくれるところを推す。
つまり、お金持ちさん(高額所得者)は、お金持ち優遇の制度を維持してくれる政党を支持する。
逆に生活に困窮している人たちは苦しい生活を支援してくれる政党を推す。
そういう議員、政党が議会を通して社会を作っていくことなら、民主主義のもと、国会・行政は機能していると言える。
ただ、問題は「ディズニーランドに安く行きたいと思う30代のOLさんのような感覚の人」の多くが、政治に無関心で選挙に投票しないことだと思う。
(ちなみに件の彼女も政治にほとんど無関心)
例えて言うなら、年収1200万の大手企業のある部長さんにとって消費税が廃止されて、所得税が増えるのは嫌だ。ましてや勤務先が法人税を多く払うことになって、結果自分のボーナスが減ってしまうかもしれないという危機感?から金持ち優遇政権を応援するって話は至極当たり前のこと。
ところが10年、20年と働いていて月の手取り14万程度と呟いた人はどうだろう?選挙に行ってるのかな?選挙に行けば生活が変わると思っているかな?
ディズニーランドが爆発的に儲かって、来年1年間はパスポート半額セールとなったら「今すぐお得=うれしい」がやってくるけど、消費税がなくなると聞いても「大してうれしくない」と感じてやしまいか?
仮に、消費税がなくなったらディズニーチケット半額分どころじゃない貯金が毎月たまるのに。。そのための選挙だということには考えがおよばないようで。。
うーん、、これも想像力の欠如なのかなぁ。。